南江山華光院西安寺
兵庫県西宮市の歴史ある
浄土宗 西安寺
多くのご縁によって
2029年(令和11年)に
開基500年を迎えます
現在は西宮市産所町にありますが、創建されたのは旧西宮町の北方の今は名次町。南郷町(名次山)と呼ばれる辺であったようです。当時は真言宗に属し、意公上人により開創されましたがその年代は不詳です。
後に浄土宗知恩院派に改め、亨禄2年(1529)貞誉舜公上人に至り現在地に移転され、本堂、庫裏、観音堂、地蔵堂、鐘楼、土蔵などを建立されました。地蔵堂には小野篁(たかむら)作の地蔵尊などもあおりました。寛文2年(1662)には録誉春真和尚によって再築されたと伝えられています。
明治36年10月、平石心厳住職以来に大修理を加え書院を建築し、寺観を新たにされました。昭和になって太平洋戦争が勃発し、その戦争の終結直前の昭和20年8月5日の深夜から翌末明にかけてのB29による爆撃で、立派な寺院は焦士と化してしまいました。しかし、4百年にわたる過去帳だけは防空壌に保管され、焼失は免れたと聞いております。
戦後、間もない昭和25年には住職さんや檀家各位のご努力により、焼け跡の同じ位置に本堂、庫裏、書院を新築されました。しかし、平成7年1月17日未明の阪神・淡路大震災によって本堂など無残にも倒壊、大彼害を被られました。震災直後は地域の被災者の救済の拠点として役割を果たして頂きました。その活動振りは高く評価されております。
その後、長きに渡り仮本堂でお勤めが行はれておりましたが、この度昨年11月見事に立派な本堂を初め付属施設を再興され新築楽慶法要を催されました。
・ご本尊さま
阿弥陀如来像が中央に、向かって右に普導大師、左に法然上人像が新本堂に安置されております。寺宝で戦後他所から清来されたもので室町時代の作と聞いております。
幕末期の西安寺
長州征伐(元治元年:1864)
幕末の対外情勢がしだいに緊迫するにつれて幕府や尼崎藩が当地方に武備充実の施設や事業の展開を図りました。西宮はたんに街道の一宿駅であっただけでなく、東西交通の幹線である西国街道(京街道)中国路の分岐点として重要な地点を占めていましたので、国内政局の激動にともない軍事上の要衝となり、とくに長州征伐をきっかけに直接・間接に影響をうけ幕末動乱の渦中にまきこまれるにいたりました。(中略)
幕府は第1回長州征伐の朝命を諸候に伝え、中国・四国・九州の諸候に出動準備を命じました。兵庫・大阪・堺・西宮・八幡・山崎などの警戒を厳にし、西宮の警備に津・姫路・尼崎の諸蕃に命じた。当時西宮六湛寺に駐屯していた姫路藩兵は松原神社に出陣し、与古道町の北端東川堤の両側一列に陣を敷き、大砲を据えた。さらに夕刻には但馬の豊岡藩が出兵して来て本町筋に居ならんだので、西宮町中の人心は動揺し、人々は戦争がはじまるかと案じて逃げる用意をした。
松原神社でも火災その他を恐れてご進退を夜中にひそかに戎社に還座し、その後二,三日して岸和田藩兵約八〇〇人も西宮に入り、西安寺・順心寺・円満時に屯集し、さちに紀州藩兵千人余りも他のシィ時に泊まり込んだ。紀州藩兵はその翌日兵庫へ出発し、代わって津藩兵二千人が出張して来て、打出村の陣屋に駐屯した。やがて前述のように七月二十三日津・姫路・尼崎の三藩で西宮を守備することが決定したので、他はすべてひきあがるにいたった。長州藩は西宮町を通過しなかったので、戦乱は生じなかったが、この間町中の騒動は実に名状すべからざるものがあった。
(中略)
・長州落兵の宿陣と御札降り(慶応3年:1865)
やがて幕府の長州征伐が失敗に終わった後をうけて慶応三年十一月には武力討幕の決定である長州・薩摩・安芸の三藩兵の東上を見ることになり、西宮地方は今度は討幕軍の重要な根拠地となった。(中略)
西宮における陣営は、本陣は六湛寺、奇兵隊が海清寺、整武隊が正念寺、鋭武隊が西安寺、よう懲隊が順心寺、第二奇兵隊が信行寺、病院が積翠寺であった。このほか、遊撃隊は昆陽口に、振武隊を打山親王寺に配置し、しばらく京都の形勢をうかがったのである。
そのころ京都ではひそかに王政復古のクーデターの画策が進められていた。このような政治陰謀の動きは、もとより一般民衆の感知するところではなかった。
東堂藩士の出来事(慶応元年:1863)
「慶応元年の事かと思ふが、右に云ふた藤堂藩に最馬鹿げた一件が有った。
西安寺に屯集して居た連中が或夜何事に驚かされたか五六十人の全員が周章狼狽して我先にと戸障子を踏破り外囲を踏越えて一歳に寺外逃げ出した。翻って跡を見れば、寂として何事も無い様子なので皆が呆然と帰り来たことがあった。
その頃近隣が三軒あって余りの物音が激しいので驚いて見に出たら右様な体たらくで、大笑いをした。昔、水鳥の音で驚いた腰抜武士が有ったが是は何の音で有ったか分らずに終わった。見事な滑稽なので、当時の一大笑となる成って居た。」
『老いの思ひ出』から 吉井 良秀著
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本堂(須弥壇・内陣)
西安寺の本尊が安置される内陣は
住職がこだわりを反映し、
特別なライティングにより
周りを暗くすることで
本尊が浮かび上がり
神々しい輝きが美しく映えます。 -
本堂(外陣)
全面カーペットで
椅子席にてご利用いただけます。
住職が大阪音楽大学出身
ということもあり、
コンサートなども行っております。 -
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書院
お通夜などを西安寺で
行っていただいた際に
ご家族の方にご宿泊いただけます。
浴室も完備しておりますので
ごゆっくりおくつろぎいただける
スペースです。
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葬儀
浄土宗の葬儀には、「念仏一会」と「下炬(あこ)引導」があります。
「念仏一会」とは、僧侶と参列者が一緒に「南無阿弥陀仏」と念仏を繰り返すことで、故人が阿弥陀如来の救いを得ることを祈るものです。また、参列者と阿弥陀如来の縁を結ぶ意味も込められています。
「下炬(あこ)引導」は2本のたいまつを用いて行う儀式です。
一方を「厭離穢土(えんりえど)」(この世を離れること)に、もう一方を「欣求浄土(ごんぐじょうど)」(浄土を求めること)に見立て、「厭離穢土」のたいまつを捨てることで仏弟子となった故人を浄土に導き、「欣求浄土」のたいまつで故人の往生を祈るものです。 -
法要
法要は故人を供養する行事です。
浄土宗の教えでは、念仏を唱えている人は阿弥陀如来のお迎えを受けて極楽浄土へ往生するとあります。故人を偲ぶとともに仏さまやご先祖さまを敬い、自分自身も救いを求めて念仏の教えに触れることが法要を営む意味とされています。
葬儀までの流れ
一 | まずはお寺にご連絡ください。 |
二 | 日取りのことなどをご相談させていただきます。 |
三 | 葬儀社に連絡をしていただきます。 |
四 | 枕経をお勤めいたします。 |
五 | 葬儀社とも相談し、日時、場所を決めます。 |
六 | 親戚や有縁の方々にご連絡ください。 |
七 | お通夜、お葬式とお勤めさせていただきます。 |
葬儀の会場としてお寺の一室もご利用いただけます。
ご門徒以外の方(どこのお寺にも所属されていない方)のご相談も受付けております。
承っている法要一覧
法要> | 時期> |
---|---|
納骨 | 納骨のとき |
入仏 | お仏壇に新しくご本尊をお迎えしたとき |
新盆 | 四十九日法事後初めて迎えるお盆 |
年忌法要 |
なくなられてから、節目節目の命日 ( 1、2、6、12、16、22、24、26、32、49年目 ) ※下記の忌日表(中陰表)・年回表をご覧ください。 |
仏じまい | 閉眼供養をし、お仏壇を撤去します |
墓じまい | 閉眼供養をし、お墓を撤去します |
法要までの流れ
一 | まずはお寺にご希望の日時、場所をご連絡ください。 |
二 | 日時、場所が決まりましたら、ご家族やご親戚などにお知らせください。 |
三 | お寺で行う場合、前日までに参拝者の人数をご連絡ください。 |
四 | お寺で行う場合、当日の15分くらい前までにいらしてください。 |
五 | ご自宅などお寺以外の場所で行う場合は、時間までに伺います。 |
ご法事の会場としてお寺の一室もご利用いただけます。
ご門徒以外の方もお気軽にご相談ください。
日取りのご相談は、できるだけ早めにお願いいたします。特に土日や祝日は多くの方が法事を
予定していますので、ご希望の方はできるだけ早くご相談ください。
西安寺 年間行事
西安寺では、年間を通じて
様々な行事を行っています。
各行事に関する予定や詳細は、
Instagramをご覧ください。
主な活動
毎年1月の初めに行われる法要
春と秋(春分の日と秋分の日を中日とし、
前後3日間を合わせた計7日間)の2回行われる仏教の法会のことです。
(せがきえ ぼんおどり)
お盆の時期に、誰からも供養してもらえない餓鬼に飲食を施し、供養することを第一の目的として盆踊りと一緒に行います。
年間行事
1
January
修正会
2
Febuary
3
March
春彼岸会
4
April
御忌会
5
May
6
June
7
July
8
August
施餓鬼会
盆踊り
9
September
秋彼岸会
10
October
11
November
十夜会
12
December
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所在地
〒662-0978 兵庫県西宮市産所町9-12
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TEL
0798-33-0394
-
FAX
0798-33-6239
交通アクセス(最寄駅・路線)
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阪神電鉄
本線西宮駅 から徒歩約4分(約328m)
-
JR東海道
本線さくら夙川駅 から徒歩約5分(約382m)
-
阪神電鉄
本線香櫨園駅 から徒歩約8分(約641m)
交通アクセス(最寄のバス停・路線)
-
阪神バス
西宮戎バス停 から徒歩約4分(約268m)
-
阪神バス
西宮戎(阪神西宮駅北)バス停 から徒歩約4分(約268m)
-
阪神バス
阪神西宮南口バス停 から徒歩約4分(約312m)